実験室

 

新製品開発
新島物産抗火石事業部では特注製品へのご対応、新規形状の随時検討をしております。既存ラインナップにはないデザインなどをお求めのお客様には可能な限りの製作ご協力をさせていただきます。

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  ■■■ 最近の抗火石事業部の活動 ■■■■■■■


・抗火石の新商品を試行錯誤中です。(2013.10.29) 

抗火石でアロマストーンを作れないものかと思い、吸水性の良さを利用してエッセンシャルオイルを吸わせて空間をほんのりと良い香りにするべく、実験開始。

 

 

まずは石にオイルを垂らしてみました。予想通りオイルをよく吸って脇には垂れません。今回は独特な清涼感のある香りのティーツリーのエッセンシャルオイルを使いました。オイルはしっかりと石に浸透していきますので、ほんのりと香るようになります。丸い石は写真左上の角ばった抗火石の原石から加工して作りました。オイルを吸わせて棚や窓枠などに無造作に コロコロと置いたりして使うといい感じです。

 

同じく角ばった原石から彫りだしてみました。4~10cm前後の小さなサイズのものですと、少々根気と力は要りますが、簡単な道具でどなたでも様々な形を作ることが出来ます。お好きな形を自由に彫りだして作る、香る抗火石はいかがでしょうか。

 

 

 

 

左の写真の加工に使った主な道具です。リューターなどありますとより容易で早く形造ることが出来ますが、釘と平のみ(タガネ)だけでも十分製作可能です。表面を滑らかにする際は研磨砥石などがあるとよいです。

 今回はすべて硬い抗火石で作っています。外形を作るために大きく削っていくときは平のみでザクザクと彫り、削ります。細かな彫り込みは、利き手の指で釘をしっかりと持ち、もう一方の手の指で梃子が利くように利き手を支えて彫るとしっかりとエグッていくことが出来ます。極端に硬い石英の結晶に当たった場合などは釘をトンカチなどで軽く小突いていくとその層を崩していくことが出来ます。釘や平のみはヤスリで鋭利に削りながら作業してください。作業性が段違いに向上します。

 抗火石は多孔質な表面をもち、高い吸水性がありますので、エッセンシャルオイルなどを吸わせるに適した石材ですが、表面強度は弱い性質を併せ持ちますので、何かの器などに入れて使用頂くと石の粉が落ちても安心です。一方、風化はしない石ですので、ある程度表面に残っている石の弱い部分がとれますと石の粉も落ち着いてきます。

 使用環境にもよると思いますが、左の写真の丸い石に7~8適のエッセンシャルオイルを吸わせたところすぐに石内部にオイルは吸い込まれ、5~6日は十分に香っていました。

 抗火石の特徴である素朴で暖かい感じの質感を間近で見ていると、何とも癒されるものがあります。丸めた抗火石は和菓子を置いているかのような不思議な可愛らしさも醸し出しているせいか、営業先でもよく欲しい!というご要望を頂きます。つい見つめてしまう不思議な石です。

 

 

・ティランジア(エアプランツ)を抗火石につけてみました。(2013.8.27)

エアプランツの名でよく知られるティランジアを抗火石に固定してみました。付けたティランジアはうちに10年以上いるアエラントスミニパープルの子株です。パークやへゴに着生させますといずれ腐ってしまう欠点がありますが、抗火石ならその心配はありません。しかし樹着生の種が多いティランジアが岩に着生するものか、時間がかかりますが経過を見ていきます。岩着生の種類にした方がよかったかなと、今更のように・・・。

 抗火石にティランジアをつけてみたら1つメリットが見つかりました。コルク片ですとほとんど給水しないので、ミスティング時に水がポタポタたれることがありましたが、抗火石ですとよほど石までビショビショになるまで霧吹かない限り、石が吸水してくれて水がたれません。これは室内で栽培されている方には良いかもしれませんね。とはいえ、最近ビニール袋やプラケースなどに密閉されて売られているティランジアを散見いたしますが、ティランジアには風通しが必須です。今の時期は屋外の半日陰で育てられることをお勧めします。

 屋外育成と言えば、これからは台風シーズン。今までいったい何株台風に飛ばされてしまったことか・・・。抗火石ならある程度重さもあるので、フックで下げておくだけでも飛ばされない可能性大です(保証はできませんが!)。

 

 

・東京辰巳在庫用に抗火石乱石を入荷しました。(2013.7.25

①採掘場に「在庫用に大きさはラフでいいから急いで送って!」とお願いしたら、こんな石が・・・(幅1.3m以上、200kg以上)。いささか大き過ぎました。

③二つ割ではまだ重かったので、セリ穴彫ってセリを打って割っての繰り返しで、四つに割りました。なかなかの重労働です。

 

 

②電動工具を出してサァ割ろう!としたらゲリラ豪雨。感電しそうなので手工具に切りかえ割ります。平タガネでセリ穴を彫ってセリ矢でパカンと割っていきます。

④日を改め晴天。石を積み上げて片づけました、粗面の抗火石はこの積んだだけの状態でフォークリフトで崩さずに移動することができます。

 

 

 

・抗火石の園芸利用例の経過をUPいたします。傾斜のある庭の土留めを兼ねて抗火石乱石をロックガーデン風に使った事例です。石はすべて特殊な機材は使わず人力のみで運び裏ごめは少量で社員による素人施工で納めています。(2013.5.7

抗火石乱石を園芸利用した例。施工後6か月経過の状態。この時はまだ上の写真のように、日中は白っぽく見える石でした。早く自然な景色になるように、石に土などかけてすり込んだりして汚しましたが水がかかるとすぐに元の白い状態に戻ってしまい、なかなか汚れませんでした。真南向きで日当たりがよく、傾斜地で風通しの良い環境もあってか、なかなか藻や苔が生えませんでした。濡れるとグレーや茶や黄色といった石の地色が出ましたが、日光が当たると写真のように光が石のガラス質に乱反射して白っぽく見える状態でした。

2013年5月撮影。1.5年ほど経過した写真。赤い抗火石は後から足したものですが他は左の写真のままです。

 白かった石にもやっと藻や蘚苔類が生え、汚れも染みつき、やや石の錆も出て、自然な趣きになってきました。

 こうして石が汚れると石の間の植物の剪定や摘芯、花がら摘みなどの日常的な世話をする時に雨上がりなどでは滑ったりしそうですが、抗火石の場合は全く滑りません。非常に多孔質の石の為に安心して石を踏んで移動しての植物の世話ができます。写真中の植物はラベンダーのグロッソ、セイヴォリー・ウィンター、マヨラナ、ベルガモット、クリーピングタイム、モスバーベナ、ジャーマンカモミールなどのハーブ類が中心です。石を入れた水はけのよい環境は高温多湿を嫌うハーブ類には非常に的した環境のようです。生育が旺盛の為、成長時期には摘芯や剪定に追われることになります。石に手や足をかけて作業をしている際、この石は断熱性が高いために炎天下で素手で触れても熱くありません。軽い石材ですが上のような70㎝未満の高さであれば素人施工でも十分土留めの役割を果たしますので、人力施工可能な抗火石は重機など入れにくい場所やお庭の模様替えには最適な園芸石材の一つといえると思います。

 ちなみに近年は石を使わない庭が増え、逆に昔の庭石の処分が問題となったりしていることをよく聞きます。抗火石の場合、個人の方が安く石を処分されたい場合には、60cm程度までの石でしたら平タガネとハンマーのみで簡単に石を割ることができます。拳大程度まで小さくなったらハンマーで叩くと抗火石は粉々になり、砂利や砂程度の状態になります。この砂や砂利は土に混ぜると水はけを良くすることができますので庭に戻すことが可能です。

 

 

・彫刻等のご参考まで、現在採掘している硬質抗火石(みかけ比重1.5)を彫ってみました。(2013.4.9)

使用工具はマイナスドライバーとトンカチです。基本的にはドライバーのみでアイスピックで氷を割るようにザクザク彫りました。石英質の硬い結晶部分に当たった時にはトンカチでドライバーを叩いてほりました。 〼35mm、深さ38mm程の穴を彫るのに約5分でした。大人ですと身近な工具でも加工の容易な硬質抗火石ですが、限られた時間内での小さなお子様の石彫り体験等には硬く、容易ではありません。事前に試して頂いた方が良いと存じます。以前の中硬質はもっと短時間で容易に削ることができます。以前の柔らかい抗火石をご存知の方はこの石質の違いにご注意ください。

 ちなみに抗火石は石としては柔らかいものの、硬度7という非常に硬い石英の細かな結晶が石の中に沢山あります。 

 マイナスドライバーなどで彫りますと、工具の角が丸まって傷んでしまいますので専用工具のご利用をお勧めいたします。

 

 

MN-508 (原石半割)サンプル用石を取り寄せました。最近の原石の色合の参考まで。(2012.10.25

 

 

・二丁掛(割肌)で貼り方パターンを2種類作りました(2012.10.16)。

 

二丁掛 割肌 ランダム目地

二丁掛 割肌 ランダム目地 縦貼

 

 

二丁掛 割肌 70リピート目地

二丁掛 割肌 70リピート目地 縦貼

 

 

 

・二丁掛(割肌)で貼り方パターンを3種類作ってみました(2012.10.15)。

 

二丁掛 割肌 馬目地

二丁掛 割肌 馬目地 縦貼

 

二丁掛 割肌&フラットボーダー

二丁掛 割肌&フラットボーダー縦貼

 

 

・二丁掛(ビシャン)で目地の入れ方を3パターン6種類作ってみました(2012.10.11)。

 

ビシャン 馬目地
b

ビシャン 馬目地(縦貼)
b

 

ビシャン   ランダム目地
(42・84・126)

ビシャンランダム目地
(42・84・126)(縦貼)

 

ビシャン 70 リピート目地
b

ビシャン 70 リピート目地(縦貼)
b

 

 

・新商品のHN-100LAHN-150SLAを組み合わせて張り方のパターン例を作ってみました(2012.10.4~10.9)。

 

 

階段状パターン貼り

 


階段状パターン貼り(縦貼り)

 

1段ボーダー貼り

 


1段ボーダー貼り(縦貼り)

 

2段ボーダー張り



2段ボーダー張り(縦貼り)

 

 

 

・抗火石の加工性についてプロの方・一般の方からご質問頂くことがありましたので参考までに写真と説明資料を下記のように作りました(2012.9.24)。

写真の抗火石は中硬質の物です。レンガやブロック用ののこぎりで短時間で簡単に切れます。現在採掘している硬質の抗火石の場合はやや硬く切れにくくなり、手鋸では時間と手間がかかり過ぎますので電動工具が必要です。

硬質の抗火石を削っています。タガネ単体で叩いていくのみでも削っていくことができます。もちろんタガネをハンマーで叩いたほうが早く彫れますし、電動ドリルなどの工具を併用いただく方が合理的です。抗火石を園芸やガーデニングに利用いただく際、植物を植えこむ穴や溝を掘りたいといった時に簡単にその加工をすることができます。一部のホームセンターなどで販売されている中硬質の抗火石ならばマイナスドライバなどでも簡単にエグルことができます(ただしドライバーが傷みますのでタガネの利用をお勧めします)。硬質抗火石はドライバーなどでは時間がかかり過ぎますのでタガネや電動工具使用をお勧めします。

上の写真のように中硬質の抗火石は手のこでも簡単に抗火石を切断・加工することができます。

抗火石はある程度の大きさにすると簡単に砕くことができます(工具や機械の大きさや重さにより割れる大きさは変化します。)。写真は小型の石頭槌(ハンマーです。大小ありますが一般に釘を打つトンカチ・ゲンノウより重いです。)で抗火石の砂利を作っています。拳大位までの石(中硬・硬質)は小型のハンマーで容易に砕けます。ただし大きな抗火石を割ったり砕こうとする場合は抗火石の柔らかさが仇となって力を吸収拡散してしまい、石は凹むだけでなかなか割ったり砕いたりができません。また流紋岩の一種であるので石目は入り組み、石目で割るということもなかなか難しい石です。割り易いようで割り難い面白い石です。

切断完了。

硬質抗火石で簡易の小型角七輪を作った写真です。炉床には5~7ミリ程にベビーサンダーで切った抗火石のスライスを使っています。ベビーサンダーに石材用研磨砥石やダイヤの刃を装着しますと抗火石に触れている抵抗感も感じないほど簡単に切れてしまいます。感触としてはハサミで紙を切るよりも抵抗を感じないといった程度です。これは硬質・中硬質共通です。ただし抗火石は切断時に石英粒が沢山出るためかダイヤの刃ですと簡単に刃を痛めてしまいます。使い古しのダイヤの刃があればそれで充分です。写真右下は空気孔をふさぐ抗火石の栓です。いわゆる修正用砥石(ダイヤブリック)で抗火石は簡単に削れるので一本あると重宝します。接着にはキャスターを使用しました。

 

 

Linden Houseさんのアトリエにお邪魔してロケットストーブの製作を勉強させていただきました。(2012.9.21

 

正面壁面の丸い石はMN-508(抗火石の半割品)です。ラスカットボードにモルタルでがっちりと貼りついています。写真正面下部のレンガを積んでいるところがロケットストーブ本体部分になるということです。ロケットストーブは少ない燃料で効率良くクリーンな燃焼をする上、自作することも可能という新しいストーブということです。ヒートライザーという二次燃焼をする煙突部分の断熱に抗火石を使っていただきます。

耐火煉瓦の外側に抗火石レンガを断熱材として積み上げていきます。耐火煉瓦との間は10mmほど空けて抗火石と草木灰を入れてより断熱性を高めるようにしました。今回は断熱ということと時間的都合(私が十分な時間を取れませんでした(汗)。 )で、抗火石は馬を踏まず芋に積ませていただきました。

 Linden Houseさんの建設中のこのアトリエは、素敵なログハウス併設の木の香りあふれる空間です。屋根はクローバーで緑化されていて、周りの美しい森の景色に溶け込むよう、ひっそりと建っています。無垢材からすべて手作業で、軽くて体を優しく包んでくれる椅子を製作されています。椅子のデザインにばかりこだわったような椅子作りではなく、使う人の体形や使い方を詳しく聞いたうえで椅子の形を提案してくださるという手間暇惜しまないクラフトマンシップに脱帽です。

 作業が終わるとアトリエ脇のお庭から、摘みたてのミントでハーブティーをご馳走になりました。高原の森の中の素敵な木の空間で、贅沢なひと時を過ごさせていただきました。ありがとうございました。

 

 

・新商品として【二丁掛抗火石 割肌】を販売開始いたします。商品紹介のページにUPしました。人気の割肌仕上をプライスダウン!木造住宅の下地でも貼れるように20mm厚の軽量(30kg/㎡)にした新パターンです。(2012.8.20

・現在一番人気のあるMN-504MN-505の割肌テクスチャーの商品は、石厚が3050mmあるために㎡重量が重く、堅固な下地を必要とします。そこで木造などにも容易に施工できるように、より薄型軽量の割肌商品を開発中です。サイズは二丁掛で作り、二丁掛のフラットやビシャンと組み合わせてオリジナルパターンを作ったりできるようにしようと考えています。(2012.8.8

 

新島に行って石山を整理してきました。造園用の 乱石 とは別に、こんな抗火石もありますという情報です。量は少ないので「大量に!」とか、「30㎝くらいのだけ欲しい!」とか、「赤だけ集めて!」と限定されてしまうと難しいのですが興味ある方はお問い合わせください。以下参考写真      抗火石事業部(2012.8.8

抗火石では珍しい富士溶岩や真鶴の溶岩のような赤黒い色のものです。数は少ないですが、こうした抗火石も点在します。和風庭園にはよく合いそうです。最長部460mmで11.8kg。水に浮きます。

これも軽い石です。最長部600で、全体的にボリュームもあって45kg。水に浮くか浮かないか微妙なレベルの石です。新島の採石場では、化学プラント向けのブロックを作るためや建材に加工するために採石をしているので、この位の大きさ石は加工出来ない石として、脇によけられてしまいます。その一部は造園利用頂いています。これらの石は採石場で出る石なので、この様に角がある(石業界では山石というそうです。)のが一般的です。

赤系抗火石です。比重は1.2以下と思われます。最長部600mm程度で45kgです。こうした丸みある抗火石は、川のない新島では珍しいです。丸みのある石は溶岩の表層部でできた玉石か、岩盤から採掘されたものの使えない石とみなされ、山積みにされ、採掘の邪魔になる度に重機で移動され、石同士が擦れての繰り返しで角が丸くなったものかに大別できると思います。この石は自然のヒビがあることからも溶岩の表層部で急冷した抗火石と思われます。

左の抗火石の表面のアップ写真。浮かぶクラスの抗火石になると、石の発泡もスポンジケーキの様で、非常に柔らかいものとなってます。抗火石の気泡は基本的に連続気泡ですが、この気泡の状態によって水に浮き続けられるか、水を内部までしっかり吸うことで、いずれ沈んでしまうかに分かれます。新島には今でもこうした石の岩盤がないことはないのですが、採掘禁止のエリアになってしまい、採石することはできません。採掘エリアで昔に採石されたズリ山を探し回りますと、こうした石は点在はします。

これも軽い石です。最長部600で、全体的にボリュームもあって45kg。水に浮くか浮かないか微妙なレベルの石です。新島の採石場では、化学プラント向けのブロックを作るためや建材に加工するために採石をしているので、この位の大きさ石は加工出来ない石として、脇によけられてしまいます。その一部は造園利用頂いています。これらの石は採石場で出る石なので、この様に角がある(石業界では山石というそうです。)のが一般的です。

これは非常に珍しい抗火石です。みず石(軽いがもろ過ぎる抗火石)が砂嵐によって長年表面を削られて浸食されたものです。

 新島の砂浜の砂を手に取ってみると透明で綺麗な石英の粒が目立ちます。新島では台風時や冬場の西ん風という強烈な西風によってこの固い石英粒を含む砂が吹き上げられ、ひどい砂塵嵐となります。島中がサンドブラストされている状態です。通常の抗火石はこの強烈な砂嵐に耐え、浸食されないのですがみず石はどんどん削られこのような形になります。しかし採石場でこうした浸食された石が見つかるのは非常に珍しいので載せてみました。

 

 

 

 

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